浮世絵に黄金比　!?

葛飾北斎作　諸国名橋奇覧「飛越の堺つりはし」のユニークさを考えてみた。
つりはしの危うさを’６次元ＣＡＤ’で立体化してみようと思ったので。
柴を背負った男と弁当箱を片手にした女が歩いていくのだが、つかまりようのない踏板だけの釣り橋である。
景色を見ているようなのんびりした女の姿もあってか、危うさの中に何かほんわかとした空気が漂う作品なのだ。
この一種独特の安定感はどこから来るのだろう。
画面の特徴を占めるつりはしの形状は上手からのびて男の足元で曲がり下手に消えている。
ふいに黄金比という言葉が浮いてきてこの屈曲点の位置を計算してみた。
1.6・・・これって黄金比でないかい？
安定と美の比率、浮世絵の世界にすでに黄金比がこめられていたのだろうか？